ずっとずっと弓道がやりたかった
でも、もう無理かなと思い始めていた。
「人生最大の心残り」
そうなってしまうような予感がして、
取り返しもつかない自分の過去の選択を
はげしく後悔したりもした。
そんな矢先
精麻飾りとしめ縄を作る機会を得た。
話は少しずれるが、
私はずっと縄がなえるようになりたかった。
以前、岩手県の遠野で民芸品を作る体験をしたときに
縄をなうことができず、結局地元のおばあちゃんにやってもらったことがあった。
その話を母親にしたら
「縄、なえないの?」
と一言。
母にとっては縄がなえるということは
アタリマエのことだったんだ。
なぜだかそれがショックで
それ以来ずっと私も縄がなえるようになりたいと思っていた。
精麻飾りとしめ縄を作るワークショップを受けようと思ったのは
そんな自分の願いを叶えるためだった。
ワークショップの初日
精麻飾りを作った。
そこで、精麻は「引く」ものだと教わる。
そしてそれは
「弓道の弓を引く所作につながる」と。
ドキッとした。
「え、私ずっと弓道がやりたかったんです」
「弓道の弦も精麻(でできている)よね」
「・・・・」
言葉がでなかった。
こんな形で弓道への願いが叶うなんて
予想もしていなかったからだ。
結局
わたしはこの2日間で
・弓道をしたい(弓を引きたい)
・縄をなえるようになりたい
という最大の願いを2つ叶えることができた。
そして
精麻の清々しさ
真菰の瑞々しさ
これに触れたことは
私の新しい扉を開くことになる
そんな予感がした。