前回からの続き
過去生もまた記憶の一つであること〜その2
運転への不安でいてもたってもいられなかった私
明日からの日々を考えたら、眠れるわけもなかった。
寝れないならば、何か読むか・・・・
私は旅のお供として
1冊の本を持ってきていた。
「イリュージョン」
リチャード・バック著
「かもめのジョナサン」の著者として有名なリチャード・バックであるが
わたしはこの「イリュージョン」の方に心惹かれていた。
この話は
救世主と飛行機乗りのが出会い、冒険する中で起こる悲喜劇を描いている。
主人公は町を渡り歩き、自分の飛行機に人々を乗せる遊覧飛行を提供することで
生計を立てている。そして救世主はドンという名前で主人公と同じく飛行機乗りとして主人公の前に現れ、二人は共に行動するようになったのだが・・・。
既に通読していたので、
気の向くままにパラパラとページをめくり
気になる箇所を読み返す。
ふとあるページで目が止まった。
高所恐怖症の娘がいた
生まれた時から高い所を死ぬほど怖がっていて
どんなことをしてもダメだった。
そんな娘が
ドンの操縦する飛行機に乗る。
飛行後、娘は笑顔で降りてきた。
その娘は飛行機に乗った体験が
どんなに素晴らしかったか大興奮でおじいさんに話し、
「パイロットになる」とまで言い、おじいさんを驚かせた。
この出来事が起こった晩、
「この出来事にどんな仕掛けがあったのか
魔法でもかけたのか」と
主人公はドンに聞いた。
その時にドンはこう答えた
「あの娘は一度空から落ちて死んでいるんだ、それを思い出させただけだ、
だからもう落ちることはないよって教えただけさ」
・・・
私の中で何かが動いた